移動距離が長い分、時間と体力が必要以上に取られてしまうし、ステップ要素が長すぎると見栄えが悪くなる可能性もある。


よっぽど自信があるのなら別だけど、普通なら選ぶことが少ない珍しいステップシークエンスだ。


流石にステップの丸々改変は負担が大きいから、どちらのステップを使うかは先生と相談して最終的に決めることになった。


それ以外の修正点は、所謂“要素の繋ぎ”と呼ばれる部分。


「もっとエッジを倒してみたら?」という指示を受けてやってみたら、「もっと深く」とさらなる要求をタクさんはしてきた。


いやいやこれ以上は無理ですって。扱けますって。


と思いながらも試しに挑戦してみたら出来たもんで驚いた。吃驚仰天。


以前の俺なら絶対扱けたであろう深いエッジのターンも、なんなくとはいかないがしっかりリンクの上で行えている。


こんだけ深く倒せればジャッジのアピールにもなるし、ステップの組み合わせも増えてくる。


俺こんなに上手くなってたんだ。タクさんに指摘されるまで気付かなかった。