銀盤少年


リンクサイドで仁の滑りを眺めていると、背後からポンッと頭を撫でられた。


「よっ」


「タクさん!」


荷物だけ置いてきたのか、私服姿で現れたタクさんはいつ見てもカッコイイ。


タクさんの登場に周囲もざわめき始め、女子達の顔色が一気に変わる。


だけど今は練習中。


チラチラと視線はタクさんに向けていたが、すぐに気持ちを切り替えて練習を再開した。


ちなみに俺は休憩中。なのでタクさんと普通に話す。


ちょっとJC(女子中学生)の視線が痛いけど、嫉妬の眼差しは慣れっこだ。


「お疲れ様です。どうでしたラトビアは?」


「良い所だったよ。絵に描いたような街並みで、デジカメの容量が凄いことになっちゃった」


口では「いいな~」と言いながら、頭の中では絵に描いたような街並みを想像する。