「柚香、ごめんな!すっかり寝てた」 「ううん。いいの。ユウくんに会いたいよ」 「オレも。柚香に会いたい。必ず会いに行くからな」 「うん…。待ってるね」 ―ブチッ あ~あ、電話なんて切れちゃうと、呆気ないもんよね。 「終わった?」 ため息をついていると、ふすまを開けて、大地が入って来た。 「大地!?聞いてたの?」 「仕方ないだろ?部屋に入ろうとしたら、電話してんだからさ」