只今午前一時四十五分。
「始めるか」
水を入れた洗面器に、紙と筆ペン。
洗面器を、出窓に置いた。
今日は雲の無い夜で、満月が輝いていた。
なので、部屋の明かりを消しても月明かりでまあまあ見える。
俺は早速、紙にあの呪文のような言葉を書いた。
「よし」
筆ペンはそこら辺に置いておき、紙を水に一瞬だけ濡らした。
そして指示通り、人差し指で文字をなぞりながら読んだ。
「ソシソアカ ミクニツクモ」
シーン……
当たり前だが、何も起きない。
何か馬鹿らしいな。
そう思いながらも人差し指でおでこから鼻の先までなぞった。
そして――
「睨めっこしましょう。笑うと負けよ、逃げても負けよ、あっぷっぷ」
一人睨めっこが始まった。
「始めるか」
水を入れた洗面器に、紙と筆ペン。
洗面器を、出窓に置いた。
今日は雲の無い夜で、満月が輝いていた。
なので、部屋の明かりを消しても月明かりでまあまあ見える。
俺は早速、紙にあの呪文のような言葉を書いた。
「よし」
筆ペンはそこら辺に置いておき、紙を水に一瞬だけ濡らした。
そして指示通り、人差し指で文字をなぞりながら読んだ。
「ソシソアカ ミクニツクモ」
シーン……
当たり前だが、何も起きない。
何か馬鹿らしいな。
そう思いながらも人差し指でおでこから鼻の先までなぞった。
そして――
「睨めっこしましょう。笑うと負けよ、逃げても負けよ、あっぷっぷ」
一人睨めっこが始まった。

