いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・

「あっ、ありがとう。 いくら?」


「あっ、いいよ。」


「えっ!?」


「これは私から楓花ちゃんへのプレゼント。」


「そんなんあかんよ!!」


「ええの。 だから今度からは
この店を贔屓(ひいき)にしてな?
他のケーキ屋さんに浮気したらあかんで?」


そう言って奈緒子はニコッと笑った。


「うん、ありがとう。」


俺はケーキの箱を有り難く受け取った。