「なんとか言えよ!!!」

・・・うるさっ

声が通りやすいのか
かなり廊下に響いた。


もう私、
キレていいかな・・・?


「そこまでにしとけよ。」

・・・ーえ?

あ、河野真人・・・
なんでコイツが?

「はぁ?また河野?」

森村さんが河野を睨んだ。

「4対1は卑怯だろ」

「あんたには関係ないじゃん!」

また声が響く。

「見かけちゃったんだから、助けないわけにはいかないだろ」

河野は冷静に答えている。

「・・・はぁ?意味わかんねー。」

「普通に考えてわかるだろ?」

「てか、引っ込んでてくれない?うちらと浅海さんの問題だから」

「もうやめとけって!」

今度は河野の声が響いた。


「・・・マジ意味わかんねー。」

言い返せなくなったのか
森村さんが私と河野の間を通り抜けて行った。


「ゆかりっ・・・!」

とりまき達も後を追った。

去り際に2、3人が私と河野を睨んでいった。