学校に到着。


中学の倍くらいのデカさはある校舎が目の前に見える。

部活中の生徒の声がよく聞こえる。


6月は夏の内に入るのか、わからないけど暑い。



教室には全然人が居なかった。


茶髪にピアスの不良が寝ている。
寝坊して部活を休んだんであろう男子が眠そうに教科書をまとめている。
さらに、真面目そうなメガネ女が読書をしていた。


静かな空気が流れる。
外からはサッカー部か野球部の声がよく聞こえる。


寝坊野郎は教科書をまとめ終えると、黙って教室を出た。
それと同時に不良のケータイが鳴った。

着メロだと思われる人気アイドルグループの曲が静かな教室に響いた。


意外な着メロに、笑いそうになったが我慢した。
たぶんメガネ女も同じ心境だ。

メガネ女を見ると手で口をおさえ、肩が小刻みに震えていた。
間違いなく笑いをこらえている。