皐月さんの手料理が食べられる事もあってか、俺も皐月さんと一緒になってはしゃぎながら、来たばかりで真新しいく感じられる商店街を手をつないで二人で歩く。

途中で八百屋や奸物屋や、豆腐屋にも寄って皐月さんが見定めた安くて、美味そうな材料を買い揃えていく。

引越してきたばかりの俺に、お店の人みんな、みんながおまけを付けてくれたために、荷物がかさんでいっぱいになってしまった。

中でも、八百屋さんにおまけとして貰った、栗を 皐月さんは 大層喜んでウキウキして目を輝かせていた。


「すげえ 良い栗さ貰っただなや! これさ使ったら 大層美味い 栗きんとん が作れるんだべさ!」

「栗きんとん、なんか自分で作れるなんて、皐月さんは凄いなあ。皐月さんの好物なのかい?」

「んだ! わだすの好物は 栗きんとん と すあま だべさ! にがあい、抹茶と一緒に食べるのが、好きなんだべ。」


 …皐月さんの好物は、栗きんとんと すあま と抹茶か…また渋い好物だな。