私は、久しぶりにある場所に来ていた。

川の側にある土手。

私の初恋の思い出の場所。

ここに来たのは何ヶ月ぶりだろう。

受験生活や高校生活で塗りつぶされて、ここに来ることが出来なかった。

寝っ転がって空を見る。

ここに水月がいたら、
やめなよ!汚れる!
って絶対言うだろうなぁ。

ここではキーホルダーで空を切り取ったりしない。

そんなことしなくても、
ここに来れば自然と思い出すから。

やっぱり落ち着くなぁ…。

来てみてそう思った。

起き上がって、近くにあるクローバーの草むらを見る。

ここで、四つ葉のクローバーをよく探してた。

一緒に探してくれてた男の子は今何処にいるのかな。

「….よし。」

久しぶりに探してみよう。

そう思って、しばらく四つ葉のクローバーを探すことに夢中になっていた。

だけど中々見つからない。

そうそう、私は四つ葉を探すのが苦手で、昔も全然見つからなかった…。

それでも探してたなぁ。