「ねぇ、ともだちにならない?♪」


入学して一週間、見たことのある男の子が話しかけてきた…。




この人…学校中で人気ある人だ。


顔もよく、愛想もいいせいか、この人の周りはいつも人がいっぱい。




あたしとは正反対の人。


ただ、あたしはびっくりした。


あたしが声を出せないという噂は入学式当日から流れていた。


なのに喋りかけてくるなんて、なんて珍しいんだろう。



けど、あたしは男の子に何の反応もできなかった。



…声が出ないから。