「何?」
理花が階段の途中でくるりと振り返る。
「これ、雄一さんからの手紙よ。
おととい届いたの」
母はエプロンのポケットから白い封筒を取り出した。
「手紙?」
不思議そうな顔をする理花。
「変なの。電話のほうが早く連絡つくのに」
首をかしげながらも手を伸ばして受け取った。
「あ……、誕生日に電話のひとつもしてこなかったから、謝りの手紙かな」
「そうなの?」
階上の娘を見上げる母。
「うん。プレゼントは届いたんだけどね。
いつもなら必ず後からでも電話してくれるんだけどさぁ」
崩れかけた前髪を指で掬い上げる理花。
「あなたからはかけなかったの?」
「かけたわ。でも、携帯はぜんぜんつながらないし。
家にかけても留守電で、まったく連絡取れないの」
理花は口先を少し尖らせて、ふてくされる表情を見せる。
理花が階段の途中でくるりと振り返る。
「これ、雄一さんからの手紙よ。
おととい届いたの」
母はエプロンのポケットから白い封筒を取り出した。
「手紙?」
不思議そうな顔をする理花。
「変なの。電話のほうが早く連絡つくのに」
首をかしげながらも手を伸ばして受け取った。
「あ……、誕生日に電話のひとつもしてこなかったから、謝りの手紙かな」
「そうなの?」
階上の娘を見上げる母。
「うん。プレゼントは届いたんだけどね。
いつもなら必ず後からでも電話してくれるんだけどさぁ」
崩れかけた前髪を指で掬い上げる理花。
「あなたからはかけなかったの?」
「かけたわ。でも、携帯はぜんぜんつながらないし。
家にかけても留守電で、まったく連絡取れないの」
理花は口先を少し尖らせて、ふてくされる表情を見せる。


