「おい、春真!瑠榎が困ってるだろ」
「悠斗も!おもしろがってんじゃねぇよ!」
そんな様子に気づいた類と夏樹が助けてくれる。
「ごめんごめん。面白くって」
「あいつ嫌い」
「こら。春真」
笑って私から少し距離を取る悠斗に対して拗ねたように私の腕に顔を埋める春真。
「ごめん、柳。でも、引く気はないよ」
「知ってる。だから、嫌い」
悠斗の声に少しだけ顔を出した春真は、悠斗に威嚇してからまた、顔を背けた。
「なんの話してんだよ」
「ないしょ。そのうち話すよ」
「まあいいけど」
悠斗が話したがらないなら、そんなにしつこく聞く必要はないな、と思って春真の頭をわしゃわしゃと撫でた。
猫みたいに気持ち良さそうな顔をする春真を笑顔で見ながら平和なこの時間を噛み締めた。

