「まあいいや。紹介するね」
気にしても仕方ないと思い、後ろに隠れている朔と來輝くんを前に引っ張って来てみんなに紹介した。
「朔と來輝くん。あとみんな知ってると思うけど、悠斗。私が学校でお世話になっている人たち」
「野々村朔です」
「さ、佐山來輝です」
2人がどこかビクビクしながら自己紹介を終えたところで、いつの間にか私達の近くまで来ていた幹部たちが口を開いた。
「副総長の水野類です。いつも瑠榎がお世話になってます」
「お世話になってます」
類につられて私も頭を下げ、あげようとすると夏樹に頭を撫でられた。
「俺は、夏樹。よくここに入り浸ってる瑠榎の友達です。あと、悠斗とも中学の時からなんだかんだで友達です。よろしく〜」
そう言ってから夏樹はチラッと私を見て、申し訳なさそうに笑った。
夏樹が苗字やここの幹部だって言わない理由はわかってる。
もしも、夏樹の顔がバレてしまえば黒龍は情報を入手しにくくなる。
わざとじゃなくても、何かの拍子にバレてしまう事があるかもしれない。
黒龍の奴らなら落とし前をつけることもできるし、対策も立てやすい。
でも、関係ないこの2人にはそれが通用しない。
“危険な事は出来るだけ避ける”
これは常々私が言ってる事だから、夏樹のさっきの行動は正しい。

