「瑠榎はどうするんだ?」
「私はー…まあなんとかなるだろ」
「だめだ」
類の鋭い目線と思っていた通りの返答に、心の中で「ですよねー」と返事をしてしまった。
「学校で仲いい人は?」
「朔と悠斗と來輝くん」
怖い類に素直に返事をすれば、夏樹が反応した。
「…悠斗って人、苗字は?」
「里仲、だけど」
「よし。そいつに頼め」
安心した、とでも言うようにソファの背もたれに背を預けた夏樹に詰め寄るように私は身を乗り出した。
「え、なんで」
「中学の時、ユウって名前の俺と同じくらい情報集めるのが得意で、喧嘩も瑠榎並みに強い奴がいたんだよ」
「うん?」
それとどう関係が?
「そいつの本名は、里仲悠斗。俺が今でもたまに頼る情報屋だよ」
「え」
「俺からも連絡しとくし」
「え、まてまてまて」
悠斗が私と同じくらい喧嘩強いだと?
じゃあ、中2の時私が助けたのは…?
「ま、詳しくは本人に聞けばいいんじゃね?」
ケータイを操作していた夏樹が顔を上げ、笑顔を向けた。
「あぁ…うん。そうだな」
考えても仕方ない、と考えることをやめてポケットからケータイを取り出した。

