愛を知った時



――――ガラガラガラガラ



一気に病室がざわめく。

団体の御一行さんか来た。


「香、会社の方々がお見えよ。」


そう言っておふくろが後ろから入ってきた。

同僚やら上司やら5~6人位の人が俺のベッドを囲む。


「広瀬~大丈夫かぁ」


「広瀬さんのお母さんからご連絡頂いた時はびっくりしましたよ!」


俺は心配になり聞く。

「仕事は…大丈夫か?」

「もぉ!こんな時は仕事の事は忘れて下さい」

「そうだよ、広瀬の引き継ぎは全部俺がやってるから安心しな」

「一番…心配だよ」

そう言ってみんなが笑った。



矢田さんが真面目な顔で話し始めた。



「広瀬、さっき本社から連絡が有ってな~
『退院したら戻ってこい。』って部長が言うとったぞ。課長就任式迄には治せってさ」


そう言ってニヤリと笑った。




「矢田さん…ありが…とう」



肩の荷がやっとおりた。



これで結花と東京で暮らせる。





「広瀬さんおめでとう!!!」




そう言ってみんなが拍手した。