愛を知った時



「私、結花のお友達です。香さんに何があったんですか?」


「香の父です。香が…交通事故にあいました。かなり、危ない状況です。結花ちゃんは、すぐに来れますか?」



「どこの病院ですか?」



千夏は冷静に病院名と住所を聞いた。



「又、電話します。」



そう言って電話を切った。


ほんの数分の事なのに…何時間にも感じた。





涙があふれ出る。





震えが止まらない……





「香……が…死んじゃう…」





目の前が真っ白になる。





「結花、大丈夫?」




「千夏!!どうしよう…香が香が…」





「結花、大丈夫だから!!落ち着いて」




そう言って、私に病院の名前と住所の書いた紙を渡した。



急いで店を出てタクシーを拾う。



もちろん、これから大阪に向かう為に…




「品川駅まで、運転手さん急いで下さい!!」




「結花、深呼吸して」



「うん」



私は思考能力が完全にストップしてしまった。



「結花、取り乱さないようにね。香さんは今戦ってるの。結花がしっかりしなきゃ。ねっ」



「うん…」




千夏は携帯で新幹線の時刻表を調べてくれていた。