愛を知った時

「結花ちゃん、俺の事嫌い??」

「嫌いとかじゃなくて、軽い」


私はコーヒーを飲みながら、伸を睨みつけた。


「なんだよ。軽くないってば」


「何かねそう言う事を、誰にでも言ってるでしょ~って感じだし」


「結花ちゃんにだけなんだよ。俺と付き合ってよ」

そう言って私の手をつかんだ。


「又、からかって!!ちょ…私彼氏居るの知ってるでしょ?!」


「…知ってるよ。でも、好きだから…」


私はびっくりして顔を上げた。

いつもと違う真剣な眼差し。


「結花ちゃん、こんなにアピールしてるのに、全然気が付いてくれないんだもん」


私は伸の手を振りほどこうとした。



でも、何だかんだ男の子なんだよね。



力では全くかなわない。



いつもの伸の顔じゃないよ。



「…伸…痛い…手離して」



私は怖くなった。




「伸いつもと違うよ…どうしちゃったの??」



「……ごめん。でもさっきの話本当だから…」


そう言って手を離した伸は、悲しげだった。



私は立ち上がって走って逃げ出した。



早くこの場から立ち去りたかったんだ。