愛を知った時

無言のまま時が流れた。


俺から話を切り出す。


「結花……信じてもらえるか分からないけど、宮内先輩とは本当に何にも無いから」


「…何にもない雰囲気じゃなかった」


「先輩、彼氏と喧嘩したみたいで…」



「へ~~それで香が彼氏の変わりになってあげたの??」


「違うって!!実は先輩の彼氏は俺の同僚なんだ。職場恋愛は禁止だからみんなは知らないけど、俺は同僚からも相談受けてたし、間に入っただけなんだ。」



正直に話すことが、今俺に出来る唯一の事。。



「じゃあ、なんで宮内さんが香に寄りかかってんのよ」


「…相当飲んで酔っ払ってたから……介抱してた。道に捨てて帰るわけにはいかないだろ?先輩の家知らないしさ」


「彼氏さんに連絡したら良いじゃん」

「したよ!繋がらなかったからさ。」

「……」

「さっき、やっと同僚に連絡がついて事情話して迎えに来させた。」


すると、結花はものすごい事を聞いてきた。


「…………抱いたの?…宮内さんの事抱いたの??」


「!!!!っばか!!!おまえ何言ってんだよ!そんな事する訳無いだろ!!」


「最低!!!!!なんで結花以外に優しくするの?何で介抱するの?抱き寄せるの?香の事信用出来ない!!!」




結花がこんなに思ってくれてるなんて。。。




俺はなんて馬鹿なんだろう。。。



「…本当に嫌な思いさせてごめん…彼氏失格だよね……」



結花が泣いている。




俺のせいで泣いている。



「私達…もう…ダメ…かなぁ」



俺は、胸が苦しくなった。




別れたくない。。。




でも、その原因は俺にある。




「……俺の事嫌い…になった…よね」



俯き弱々しい声で聞く。