愛を知った時

無言のまま、時が流れた。



先に静寂を破ったのは香だった。


「結花……信じてもらえるか分からないけど、宮内先輩とは本当に何にも無いから」



「…何にもない雰囲気じゃなかった」


「先輩、彼氏と喧嘩したみたいで…」


「へ~~それで香が彼氏の変わりになってあげたの??」


「違うって!!実は先輩の彼氏は俺の同僚なんだ。職場恋愛は禁止だからみんなは知らないけど、俺は同僚からも相談受けてたし間に入っただけなんだ。」



一気に香がしゃべった。



「じゃあ、なんで宮内さんが香に寄りかかってんのよ」

「…相当飲んで酔っ払ってたから……介抱してた。道に捨てて帰るわけにはいかないだろ?先輩の家知らないしさ」



「彼氏さんに連絡したら良いじゃん」



「したよ!繋がらなかったからさ。」



「……」


「さっき、やっと同僚に連絡がついて、事情話して迎えに来させた。」