愛を知った時

私は反射的に走り出した。



香が追いかけて来る。




男の人の速度に敵うはずも無く、



私はあっさりと捕まってしまう。



「なんで来るの?来ないでよ!!!ほっといて!!」



泣きながら香を叩いた。



香は私を押さえつける。


私は必死に、香の手を振りほどこうとした。



しかし、相手は大人の男の人…



簡単にはふりほどけない。



暴れる私を、香はギュッと抱きしめた。



香からは宮内さんの香水の香りがする。



「離して!!!女の香水の匂いがする香なんか大嫌い!!」


一瞬怯みそうになる香。


「離さない」


「香の嘘つき!!香なんか信用しないから!!大っ嫌いだから!!!」


「結花が好き。死ぬほど好き」


「嘘!!!離して!!!」


「やだ」



香の決心は固かった。




やがて私が疲れて抵抗を止めた。