〔しずく〕


揺れる朧月を見上げて

ゆっくりと白い息を吐いた。



きっと彼は来ない。

そしてもう二度と会う事はない。



公園のベンチから、重い腰を何とかして持ち上げる。


ポツリ・・・


ベンチに染みを作る雫を眺めて、悲し過ぎて笑えた。


「馬鹿みたいだ。」



いつから気付いてたんだろうか


この世界に

本当は永遠なんてない事