純情100%の誘惑



「だ、大丈夫ですっ。ちょっと夜の散歩してただけでっ……今からもう帰りますし」



サッと作り笑いを浮かべるあたし。


夜の散歩っていうのは、さすがにムリがあったかな。


……うまい言い訳も見つけられない、ガキな自分が悲しくなる。




「……送っていくよ。もう遅いから」



先生は深く追求せず、薄く微笑むとそう言った。