恋愛なんて、自分には遠い話だと思ってた。


ずっと知らずに生きてきたから、なくても全然ふつうだった。



だけど

気づいてしまった今は――




「あ、寝ちゃった?」


背中におぶった美羽の寝息で、先生が言った。


見ると、案の定気持ちよさそうに夢の中。