……好き。



好き。好き。好き。



唐突にその言葉がこみ上げて、唇からあふれそうになる。


家族に対する“好き”とはちがう。


全然、ちがう。



「行こう」



はにかんだ先生の顔。


優しく引いてくれる手。


今、目の前にいる先生の

全部が好き。