――『友達の家に泊まる!』 さっきは勢いでああ言ったけど。 本当は、いきなり頼んで泊めてくれる友達なんかいない。 いや、いきなりじゃなくても、いないんだけど……。 ――『純ちゃんって妹の面倒ばっかでロクに遊べないよね』 ――『どうせ誘ってもムリなんだし、これからは純に声かけるのやめようよ』 「……」 胸に湧き上がるモヤモヤを、あたしは無理やり抑えこんだ。