「純ちゃん……」 美羽が不安げにあたしを見上げる。 おかまいなしに「今夜はスキヤキよ~」と楽しそうなママ。 甘辛い匂いがキッチンから流れてきて、ママと男の笑い声が聞こえてきて―― ……こんなの、 こんなの、絶対おかしい! 「……あたしっ、しばらく友達の家に泊まる! 美羽も連れてくから!!」