「神谷…今の…」 冬矢くんがバイトから帰ってきた事に全く気が付かなかった。 一番知られたくない人に 一番知られたくない事実が 最悪な状況で知られてしまった。 「本当だよ〜?美優、神谷先輩の同じ中学校の人に聞いたんだから。三人にまわされたってね」 やめて… やめてよ… 冬矢くんの前で… やめてよッ… 私はそのままアパートを飛び出した。 「神谷ッ」 冬矢くんの声は私の耳には届いていなかった。 もう 私は 貴方の側にはいられない