次の日、朝早く母ちゃんは病院に戻った。 アパートの前に停まったタクシーに乗り、窓を開けて 「あんた達、仲良くね」 母ちゃんは笑って言った。 「お母さん、心配しないで」 夏季は笑って答える。 「お母さん、早く元気になってください」 璃子が母ちゃんの手を握り言葉をかけた。 「また見舞い行くからな」 俺は母ちゃんに手を振る。 母ちゃんは俺達に笑顔を見せた。 そして母ちゃんを乗せたタクシーは病院へと向かった。