大切なもの

両親は毎日のように喧嘩していた


喧嘩の理由はすごく些細なことだったり


母のギャンブルだったり…



耳を塞ぎたくなるような


目を覆いたくなるような


そんな喧嘩だった





その時からだ



いつもの喧嘩でただ黙っていれば


ただじっとしていれば良かったのに...



気づくとあたしは両親の間に立ち



泣きながらこう言っていた



『お母さんもお父さんも喧嘩しないで…』

そう呟いていた



これがいけなかったんだ



ただ黙っていればあんなこと

言われなかったのに…