イベントが終了し、眩しい光が再び全プレイヤーを包み込んだ。

再び場所は戻って人生ゲームの盤の上だった。

空中の一覧表を見てみると後藤勇の所が『-368万』となっていた。

イベントが始まるまでに+32万だったことが分かる。

イベントのマスを踏めば毎回このようなことが起こるのか。

光はイベントのマスだけは避けたいと願った。

今回のイベントで人間の醜い部分を見た気分だった。

互いに嫌なものの押し付け合い。

これ以上見たくなかった。

先程有樹の番が終了したので次は猛の番である。

5つのルーレットが一斉に廻り始めた。

「イベントは踏むなよ・・・」

光は両手を合わせた。

その時、光の携帯が音を立てた。

画面を見ると着信であることが分かる。

「何で・・・」

てっきり猛からだと思っていた光は驚きを隠せない。

画面には『中井孝太』という文字がはっきりと映っていた。