田舎の喫茶店にしてはコーヒーがおいしい。






何処かレトロな感じで。タバコの香りは一切なし。





コーヒーを愛してやまないマスター。






サイホォンのコポコポいう音さえBGMのような。






見てるだけでも好き。






奥さんは…。見たことはないし指輪はしてるけど…。いるかはわからない。






見た目は黒いダンディな髭のあるおじ様。






パイプふかしてそうな…。タバコはしないからもちろん灰皿さえ黄色いランタンには置いてない。





カウンターで黙ってもくもくと仕事。






コーヒー入れる目は真剣。時に二十歳の面影が見えるような気がする時もあるおじ様。






ようするにカッコイイんだろうな。






いらっしゃい。ありがとうございました。






この二言しか聞いたことがない。






不思議なおじ様。






あぁいけない。また人間観察。






コーヒーをすすり、黄色いエッグタルトを食べて休憩。






ふとあのマスターがケーキを作る想像をする。






髭にクリーム…。ちょっと母性本能が…。






ようするに職人なんだ彼は…。






エッグタルトに舌鼓し今日もささやかな幸せなを感じて終えた秋晴れの休日だった。