自分の気持ちに気付いたからって別に行動に移す訳じゃない。




今更“好き”って気付いたって仕方ないし…。




そんなある日、久しぶりに太一からメールが来た。




“週末、キャッチボール付き合って。”




飾り気のないメールだったけど、嬉しく…ドキドキした。




“お昼奢ってくれるならいいよ。”




“イタリアンでいい?俺、パスタ食いたい。”




“まずかったらソッコー帰るから!”




いつもみたいなメールのやり取り。




受信ボックスが“眞島太一”で埋まるようにわざと短いメールを送る。




“お前が味覚音痴じゃない事を祈るよ(笑)”




“太一に言われたくない!(笑)”




多分太一は深く考えないで送って来たメールだけど、私は深く考えてしまう。




私がソッコー帰るのが嫌なの?…とか。