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とりあえず大きな失敗もしなかったし、無事にデートは終了。




紗夜香ちゃんも「楽しかった」って言ってくれたし、俺もホッとした。




「初デートの感想は?」




「ん~…“疲れた”…かな?」




大本と電話でそんな話をした。




「太一さ~…彼女に合わせ過ぎなんじゃねぇの?」




「かもしれない。多少釣り合ってない気もするけど…ヤバいくらい可愛かった。」




「多少!?…まぁ、お前が決める事だし俺は口出ししないけど。」




「ところで」と大本は声のトーンを上げると明日の事に話題を変えた。




「行く?明日、地区大会の決勝だろ?」




「ああ、行くよ。…そうだ、アイツを連れてく約束してたんだ…」




「“アイツ”?洋次か?」




「洋次は知らん。じゃなくて、ちょっと変わったヤツと知り合ってさ…」




俺がアカリの話をすると「紹介しろ!」と言う大本がおかしい。