だから私はある決断をした。
“このまま…メールも見なかった事にすればいい。”
時間が全て解決してくれるような気がした。
だけど、私の中の時計は動かない。
ずっと止まったまま…動かない。
これじゃ駄目だ。
私は視界に入った部屋の隅にあるそれを手に取り…抱き締めた。
まるで太一への想いを閉じ込めてしまうかのように…。
そして、バッティングセンターへと向かう。
受付のおじさんはいつもと変わらない笑顔をくれた。
「いらっしゃい。…今日は一人かい?」
私はその問いに答えられず、ただ笑って誤魔化した。
…上手く笑えてなかったかもしれないけど。
「あのね、おじさん。…お願いがあって来たの。」
「なんだい?」
「もし太一が来たら……」
私の“お願い”におじさんが頷くとお礼を言ってその場を去った。
これでいいんだと自分に言い聞かせながら…。
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