土曜日なのに制服姿の高校生も多い。
洋次は女子高生の制服には異様に詳しく、「あれは~高校の制服」と俺にレクチャーする。
「あ!あれってF岡高校の制服!…可愛いなぁ~!」
洋次は鼻の下を伸ばしただらしない顔でそう言った。
俺もその視線を追って目を向けるが、どこも似た制服で違いが判らない。
何が違うのか見ていると、その女子高生がポニーテールを揺らして振り返った。
「あ…!タイチー!?」
…げっ…!なんでアイツ…
プイッと視線を逸らせたがツカツカとこっちに近づいて来るアカリ。
「ちょっと!なんで無視すんの!?」
「ウザい…ってか話し掛けんな。」
「つれないな~…私のお尻触っといて~」
「触ってねぇし!」
アカリと俺の会話を傍観していた洋次が「兄貴の彼女?」と首を傾げた。
「まさか!勘弁してくれ…」
「私だって好きな人くらい居ます~!太一なんかよりずーっとカッコイイんだから!」
向こうの方で友達に「アカリ~!」と呼ばれ、「今行く~!」と返事をすると彼女は俺達に背を向けた。

