「妨害プログラムなんかされとったんか。そりゃあ、またまた」 「一般のものではありません。専門か独自のプログラムだと思われます」 「まさか。族かヤクザやないと」 龍姫──牙龍の姫にした凜華のデータを把握するため、ハッキングを行った。 しかし、強力な妨害プログラムによりハッキングすることは出来なかった。何一つ掴めなかったのだ。 こちらの世界の情報屋《ネズミ屋》にも当たってみたが、何も得られずで。 「何者なんやろうな」 暁の言葉が、静かな部屋に溢された。