確かに勇人の目線の先には、昨日会った凜華がお決まりのように銀のヘッドフォンを付け、猫のように歩いていた。 気まぐれそうなその姿は、退屈そうな猫そのもののようだった。 「何処行くんだ・・・?」 柵に寄り掛かり眠っていたはずの龍騎が、いつの間にか立ち上がり凜華を見てそう言った。 「もしや、体育館裏に行くのでは?歩いていく方向からして、体育館裏の人だかりのようですが」 「「それ呼び出されたってこと?」」