どかっ・・・!!



「ぐふっ・・・」



当たってしまったボールは弾きかえり志貴の手の中へ。下っぱのおハゲさんはお腹を押さえて踞(ウズクマ)った。


あ、手加減してない・・・。



「い、痛いです・・・っ」


「ごめんなさい・・・」



そう謝ると、再びボールが飛んできた。今度は双子からで、悪びれもない様子に。


あぁ、海が空が青いなぁ・・・。狩ってやる、ふざけるな──!!!



「ちょっ、痛いです!!」


「うっ。死、死ぬ──!!」


「落ち着いて下さっ!?」



志貴と双子の笑み、下っぱの叫び声、大雅からの制止の声、木藤の呆れた声。


それを聞きながらボールを投げていた。ただ、怒ってたからじゃなくて、何だか楽しかった気がする。


柄にもなくはしゃいだ気がする。


罪を、忘れられていた気がする。