「俺たち付き合うことになったから。」

そう報告したのは偽恋愛をすることに決まった日から1週間後の今日。

あんまり早いと嫌だと言った私の言葉で決まった。


「おめでとう!
 そうなると思った。」

はじめに祝福してくれたのは千秋くん。

嬉しくないんだけど。


一方薫子は俯いたまま返答なし。

何か悪いことしたかな?と思いかけよると


「何で何も話してくれないのよバーカ!!」

って潤んだ瞳で言われた。

薫子のこの顔に弱いんだよなぁ。


「ごめん...」

「もういいよ。
 オメデトウ!!」

コロコロ気持ちが変わるなー。

まぁいっか。

「そだそだ。
 明日学校休みだしこれあげるからデートしといでよ。」

そう言って手渡されたのは遊園地の招待券。

...2人で行って来いってことだよね?

そんなの嫌ッ!

奏となんて絶対楽しくないだろうし気まずそうじゃん。


「あー!
 俺ここ行きたかったんだー!」

...最悪。

行くことになるだろうな。


「モチロン行くでしょ?」

やっぱりね。

絶対嫌!!

なんて言えるわけなく『もちろん』て答えた。

あーあ。

面倒くさいことになったな...