目を閉じても来ない!


私は目を開けて、ヒロを見た。



「くくっ」


ヒロはそのまま笑いだした。



「もう!からかわないでよっ」



口に空気を膨らますと、呆気なくヒロによって潰された。



ヒロは私の肩に手をまわすと、私を引き寄せた。




「―――ヒロは、私のこと好き?」



再び訪れた静寂に身を任せて、聞いてみる。



「うん」



「愛してる?」



「うん」



「ちゃんと言葉で言ってよう...」



これじゃ、私ばっかり好きじゃん...



「―――渚?ちょっと目つぶって?」