レモンにはちみつ




「か、からかわないでくださいっ…!」

「アハハ!」


外に誰もいないからか、昼休みなのに静かな渡り廊下に瀬戸先輩の笑い声が響く。


「どうして、先輩がここに…?」

「職員室行くとこなんだ。宮田さんも?」

「あ、はい」


屋上のような吹き抜けの渡り廊下で、しゃがんでしゃべるなんて不思議な感じ。

ノートを拾い集めながら、瀬戸先輩としゃべるなんて。


「よし、これで全部かな」


とん、と綺麗に揃えて渡されたノートを、あたしが集めたノートに重ねる。

それをじっと見た先輩は、何も言わずに自分の方に寄せる。


「…?」


そのまま当たり前のようにそれを抱えて、立ち上がった。