レモンにはちみつ




「─じゃ、明日な!」

「あ、お疲れ様っした!」


先に、ゾロソロと校門を出ていくラーメン組。


その中に、瀬戸先輩の姿が見えて。

あんな大人数の中にいるのに、一番に見つけるのはせんぱい。


「…なら。俺バスだから」

「「お疲れ様でーす!」」


するりとあたしたちの輪を抜ける佐藤先輩。

それに、優人と、同学年のもう一人が応えた。


あたしと優人は電車。


「─ かれんー…」

「ん、どしたの?」


「……あたしも、バスなんだけど…」


どうしよう、と涙目で、でも嬉しそうにあたしの袖を掴んだ夏穂。


「そうじゃん!ほら、行ってきなよ」

「でもぉ…話しかけるなんて無理…」

「大丈夫だよ。メールもしてるんだし」


シカトするような人じゃないでしょ?

と念を入れると、夏穂は笑顔で頷いて、走って行った。


─…あたしも、偉そうに言える立場じゃないんだけどね。