* * * * *
「やっぱり疲れたぁ…」
「難しいねー、レモンケーキ」
なんだかんだで無事完成したレモンケーキ。
色々気配りしなくちゃいけないから、一人で作るより疲れたけど、見た目は断然おいしそう。
爽やかなレモンの匂いが鼻を優しく刺激した時、
「─あ、かれん!」
体育館の明かりの中で、部活終わりの優人があたしに手を振った。
「いま帰り?あと少しで終わるから、一緒帰らねぇ?」
練習着で汗を拭く優人が言った。
「…わかった。このへんで待っとくね」
「りょーかい! ソッコー着替えてくっから」
小さくなる優人の背中を見ていると!ふと瀬戸先輩が浮かんで。
…まだ体育館に、いないかな。

