「どこであるの?」
「市民体育館だけど─…来てくれんの?」
「うん。だって優人のデビュー戦でしょ?」
「やった!」と言って立ち上がった優人が、あたしに手を伸ばして。
「わっ!ぐしゃぐしゃ……」
あたしの髪をぐしゃぐしゃにして、笑った。
「楽しみにしてっから!かれんが来てくれたら頑張れる」
「…大げさ」
毎回、中学の頃からあたしが試合を見に行くとき、優人はこう言う。
ストレートに思ったことを口にするもんだから、あたしはちょっぴり恥ずかしかったり。
でもあたしが観に行った試合は、毎回と言っていいほど優人が活躍するんだ。
だから、うぬぼれかもしれないけど、あたしは優人の力になれてるのかな、って嬉しい。

