レモンにはちみつ




「─ 宮田さん、具合悪い?」


俯いたまま、思わずぎゅっと強く握っていた手すり。

体調が悪いのを我慢してるように見えたのかも。


「あ、大丈夫です。少し眠たくて…」


…眠い人があんなに強く握るわけないのにね。

それでも、手すりから手を離すのと同時に、ほんのいままで掴まれていた心がふっと柔らかくなった。


…あたしのことも、気にかけてくれたんだ、って。


「始まったら、眠気なんて吹き飛ぶよ」


…あ、バスケのこと話す時の笑顔。

すごく嬉しそうなんだけど、もっと上の笑顔がある。


たぶん、その“最高の笑顔”は
プレーしてる時に、見れるんだろうなぁ。