体育祭前半の競技が全て終了し、昼休みとなる。

昼食をとる為、一旦生徒達は思い思いの場所に移動。

「さ、レーさんこっちよ」

アモルに誘われ、玲菜は赤組の生徒達の輪の中へ。

「よぉレーさん!いい走りっぷりだったな!」

龍太郎が歩み寄ってきて、気さくに玲菜の肩を叩く。

「見ていて爽快だったわ。褒美をあげましょう、二宮」

「はっ」

お嬢様の指示で二宮が持ち出したのはジュラルミンケース。

中には。

「!!!!!!」

札束が、1、2、3、4…。

「あら、遠慮しなくていいのよ?お好きなだけ持って行きなさい、貴女の働きに対する報酬よ…はした金ですけどね、オーッホッホッホッホッ!」

「現金報酬とは、やらしおすなぁ…」

冬月が呆れたように呟いた。