俺は
莉奈に
こんな顔をさせたい
訳じゃない



ただ
幸せになりたい



幸せに
なってほしい



ただ
それだけなんだよ



そう思っている
俺に
莉奈は
そっと
キスをする



そして





「愛してるよ
だけど
バイバイ」





悲しい
笑顔で言いながら
莉奈は
走り去った





「待てよっ!!
嘘だろっ!!
クッソッッ…」





俺は
その場で言った



俺には
追い掛ける
資格がない



泣きながら
走り去る
莉奈を
引き留める
資格がないんだ



そして
莉奈は
俺の前から姿を消した