――藤原夢side――
新里君を残して、私は保健室に来た。
それはやっぱり、まだ忘れられないからだと思う。
だって私の長所、
懲りない所だもん。
だけど天野君は
「カッコつけたかったんだ」
腕で目を隠したまま、呟くようにそう言った。
「カッコつけるって……」
まさか…。
智隼ちゃんに?
智隼ちゃんに…カッコつけたかったの?
「走れると思ったんだよ」
嫌だ。
そんなの…絶対に嫌。
私の心はそう叫んだ。
どうして、あんなに傷つけられたのに。
私は、天野君に裏切られたのに――……
新里君を残して、私は保健室に来た。
それはやっぱり、まだ忘れられないからだと思う。
だって私の長所、
懲りない所だもん。
だけど天野君は
「カッコつけたかったんだ」
腕で目を隠したまま、呟くようにそう言った。
「カッコつけるって……」
まさか…。
智隼ちゃんに?
智隼ちゃんに…カッコつけたかったの?
「走れると思ったんだよ」
嫌だ。
そんなの…絶対に嫌。
私の心はそう叫んだ。
どうして、あんなに傷つけられたのに。
私は、天野君に裏切られたのに――……

