ワァアアっと、皆が盛り上がって、 私の胸もドキドキする。 「頑張れ」 そんな事、思っている時点で私は本当にバカだ。 コースは1000M。 天野君の順位は6人中、3位。 「……」 元カレだもん。 そりゃ、見てたら気になるし、応援しちゃうよ。 私はそっと、下を向いた。 見たくなかったから。 今は天野君を、見れなかった。 何かがわかってしまいそうで、それがわかったら……自分自身が嫌いになりそうで、 恐かった。