近くに天野君がいることも忘れて、試合に見とれている時、唯子の携帯が鳴った。 「うわっ、ビックリしたー!携帯か。ごめん、ちょっと出てくるね」 「うんー」 立ちあがる唯子を横目に、私はずっと試合を見続けていた。 凄いな~。やっぱサッカーはカッコ良いっ! 「がんばれー!」 「………」 あれ? そこで、気付いた。 今、気付いた。 私と天野君2人だけじゃん!!!?